マシンピラティスとは?効果やマットピラティス・ヨガなどとの違いを解説

マシンピラティスとは、ピラティスにおける専用のマシンを使い身体を効率的に鍛えるエクササイズ方法のことです。
この記事では、マシンピラティスの基本から具体的な内容、期待できる効果について詳しく解説します。

また、マットピラティスやヨガなど、他のエクササイズとの違いも比較し、マシンピラティスがどのような人におすすめなのかを紹介します。
身体の変化を感じたいけれど運動が苦手な人や、特定の効果を求めている人が抱く疑問を解消する内容です。

 

 

マシンピラティスとは?

マシンピラティスは、リフォーマーやキャデラックといった専用の機械(ピラティスマシン)を使用して行うエクササイズです。
これらの器具は、身体の動きをサポートしたり、スプリング(バネ)によって負荷を調整したりする役割を果たします。
自重で行うマットピラティスと比べて、特定の筋肉に的確にアプローチしやすく、正しいフォームを維持しながら効率的にインナーマッスルを鍛えられるのが特徴です。

 

マシンピラティスと他のエクササイズとの違いを比較

マシンピラティスは、他のエクササイズと混同されがちですが、目的や方法に明確な違いがあります。
特に比較されることが多いのが、同じピラティスであるマットピラティスや、身体を整える目的で行われるヨガ、ホットヨガです。
ここでは、それぞれの特徴を比較し、マシンピラティスとマットピラティスをはじめとする各エクササイズとの違いを具体的に解説していきます。

 

マットピラティスとの違いは器具の有無と負荷のかけ方

マシンピラティスとマットピラティスの最も大きな違いは、専用器具の有無です。
マットピラティスがマットの上で自重を利用してエクササイズを行うのに対し、マシンピラティスはリフォーマーなどのマシンを使用します。マシンに付いているスプリングが負荷を調整する役割を担い、筋力が弱い人でも動きをサポートしてくれるほか、逆に負荷を強めてトレーニング効果を高めることも可能です。
マシンが身体の動きをガイドしてくれるため、正しいフォームを習得しやすく、初心者でも狙った筋肉に的確にアプローチできる点が特徴です。

 

ヨガとの違いは目的と呼吸法

マシンピラティスとヨガは、目的と呼吸法に大きな違いがあります。
ヨガは、ポーズを維持しながら腹式呼吸を行い、心身の安定やリラックスを主な目的とします。
一方、ピラティスはリハビリを起源としており、胸式呼吸を用いながら流れるような動きでインナーマッスルや体幹を鍛え、姿勢や身体の緊張を整えることを目指すエクササイズです。
精神的な側面に重きを置くヨガに対し、ピラティスは身体機能の向上やボディラインの改善といった、よりフィジカルな側面に焦点を当てていることが多いです。

 

ホットヨガとの違いは運動する環境

マシンピラティスとホットヨガの最も大きな違いは、運動を行う環境にあります。
ホットヨガは、室温38〜40℃、湿度55〜65%程度の高温多湿な環境で行うヨガのことです。

ホットヨガは、筋肉を温めて柔軟性を高め、大量の発汗を促すことでデトックス効果や血行促進を目的としています。
一方、マシンピラティスは常温の環境で行われ、専用マシンを使って身体の歪みを整えたり、インナーマッスルを強化したりすることに焦点を当てています。目的が異なるため、どちらが自分に合っているかを見極めることが重要です。

 

 

マシンピラティスで期待できる5つの効果

マシンピラティスを継続することで、身体には様々な良い変化が現れます。
マシンが正しいフォームへ導き、効果的に筋肉へアプローチできるため、多くのメリットが期待できます。マシンピラティスのメリットは、単に身体を鍛えるだけでなく、姿勢の改善や心身のバランスを整えることにも繋がります。
ここでは、マシンピラティスによって得られる代表的な5つの効果を具体的に解説していきます。

 

インナーマッスルが鍛えられしなやかな身体に

マシンピラティスは、身体の深層部にあるインナーマッスル、特に体幹を効率的に鍛えることができます。
マシンのサポートによって、普段意識しづらい筋肉にも的確にアプローチできるため、身体の軸が安定します。インナーマッスルが強化されると、内側から身体を支える力がつき、ぽっこりお腹の引き締めにも繋がります。
また、アウターマッスルのような大きな筋肉ではなく、しなやかな筋肉が育つため、柔軟性のある引き締まった身体を目指すことが可能です。

 

姿勢が改善され美しいボディラインを目指せる

マシンピラティスによってインナーマッスルが強化されると、背骨や骨盤が正しい位置で支えられるようになり、姿勢の改善が期待できます。
多くの人が悩む猫背や反り腰は、体幹の筋力低下が原因の一つですが、マシンが正しい身体の使い方をサポートしてくれるため、無意識のうちに姿勢を保つ筋肉が養われます。
継続することで、立ち姿や歩き方が美しくなり、身体のラインが整って見えます。
正しい姿勢は、見た目の美しさだけでなく、身体機能の向上にも貢献します。

 

身体の歪みが整い肩こりや腰痛の緩和につながる

日常生活の癖によって生じる身体の歪みは、肩こりや腰痛といった慢性的な不調の原因となります。
マシンピラティスは、身体の左右のバランスを意識しながら動くエクササイズが多く、マシンの補助によって歪みを整えながら筋肉を鍛えることが可能です。
骨盤の歪みや背骨のアライメントを正常な状態に近づけることで、特定の部位にかかっていた負担が軽減され、不調の緩和に繋がります。
産後の骨盤ケアとして取り入れる人も多く、身体の根本的な改善を目指せます。

 

全身の筋肉をバランス良く強化できる

マシンピラティスは、特定のアウターマッスルだけを鍛える筋力トレーニングとは異なり、全身の筋肉をバランス良く使うことを重視します。
マシンのスプリングによる負荷は調整可能で、身体の細かな部分まで意識を向けながら動くため、普段使わない筋肉も満遍なく刺激できます。この全身運動は、身体全体の連動性を高め、しなやかで機能的な身体作りをサポートします。
アスリートがパフォーマンス向上のために取り入れることもあり、効率的に全身を整え、強化できるエクササイズです。

 

自律神経を整えて心身のストレスを軽減する

マシンピラティスで用いる胸式呼吸は、交感神経を優位にし、心身をアクティブな状態へ導きます。
一方で、エクササイズ中は自身の身体の動きに集中するため、雑念が払われ、精神的なリフレッシュ効果も期待できます。この呼吸と動きの連動は、乱れがちな自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。
また、適度な有酸素運動の要素も含まれており、心地よい疲労感とともにストレスの軽減に繋がります。
心と身体の両面からコンディションを整えることができるのです。

 

 

マシンピラティスで使われる代表的なマシンの種類

マシンピラティスには、目的や鍛えたい部位に応じて様々な種類のマシンが存在します。
スタジオによって設置されているマシンの名称や数は異なりますが、特に有名で代表的なものがいくつかあります。これらのマシンは、それぞれ独自の特徴と機能を持ち、エクササイズの幅を広げてくれます。
ここでは、ピラティスの創始者が開発したとされる代表的なマシンの名前と、その特徴について紹介します。

 

リフォーマー

リフォーマーは、マシンピラティスの中で最も有名で代表的なマシンです。
ベッドのようなフレームの上を、キャリッジと呼ばれる台がスプリングの抵抗によってスライドする構造になっています。フットバーやストラップなどの付属品を使い、仰向けや座った姿勢、立った姿勢など様々なポジションでエクササイズが可能です。スプリングの強度を調整することで、リハビリ目的の軽い負荷から、トレーニング目的の強い負荷まで幅広く対応できます。
その使い方は数百種類以上あるといわれ、特にフットワークは基本的な動作の一つです。

 

キャデラック

キャデラックは、ベッド型のフレームにバーやスプリング、ストラップなどが取り付けられた、ブランコのような見た目が特徴的なマシンです。
もともとは病院のベッドを改良して作られたという経緯があり、身体のあらゆる部分をサポートしながら、多角的に動かすことができます。
安定性が高いため、初心者や高齢者でも安全にエクササイズに取り組める一方、アクロバティックな動きも可能で、上級者まで幅広く対応します。
専門的な用語を覚えなくても、インストラクターの指導のもとで様々なエクササイズが楽しめます。

 

バレル

バレルは、樽のような半円状のカーブが特徴のマシンです。
主に背骨の柔軟性を高めるストレッチや、体幹を強化するエクササイズに使用されます。バレルのカーブに身体を預けることで、自重を利用して胸や背中、股関節周りを効果的に伸ばすことができます。
他のマシンのようにスプリングによる補助がないため、自身の筋力で身体を支える必要がありますが、その分、体幹のコントロール力やバランス感覚を養うのに適しています。

 

チェア

チェアは、その名の通り椅子のような形状をしたコンパクトなマシンです。
座面と、スプリングで負荷を調整できるペダルで構成されており、座る、立つ、横になるなど多様なポジションでエクササイズを行います。特に下半身の強化やバランス感覚、体幹の安定性を高めるのに効果的です。
他のマシンに比べて設置面積が小さいため、自宅でのトレーニング用に購入する人もいます。
シンプルな構造ながら、全身を鍛えることができる汎用性の高いマシンとして、多くのスタジオで導入されています。

 

 

マシンピラティスはこんな人におすすめ

マシンピラティスは、専用マシンが個人のレベルに合わせて動きをサポートしてくれるため、運動経験を問わず幅広い人におすすめできるエクササイズです。
特に、運動が初めての人や、特定の目的を持って身体を改善したいと考えている人に適しています。
マシンを使うことで、より安全かつ効果的に身体を動かせるため、自己流のエクササイズで効果を感じられなかった個人にも最適です。

 

運動が苦手な初心者や体力に自信がない人

マシンピラティスは、運動が苦手な人や体力に自信がない初心者にこそおすすめです。
マシンが身体を支え、正しい動きをアシストしてくれるため、無理なくエクササイズを始めることができます。スプリングの力で負荷の難易度を自由に調整できるため、筋力がない人でも必要な筋肉を効果的に使う感覚を掴みやすいのが特徴です。
「エクササイズは難しい」と感じていた人でも、マシンのサポートによって正しいフォームで身体を動かす楽しさを実感できるでしょう。

 

正しいフォームで効果的にエクササイズしたい人

自己流でトレーニングをすると、知らず知らずのうちに間違ったフォームが癖になり、効果が出にくいだけでなく、怪我の原因になることもあります。
マシンピラティスは、マシンが身体の動きを正しい軌道に導いてくれるため、自然と正しいフォームが身につきます。
特に、資格を持つ経験豊富なインストラクターの指導を受けながら行うことで、身体のどの部分を使っているかを意識しやすくなり、エクササイズの効果を最大限に引き出すことが可能です。
効率的に結果を出したい人に最適です。

 

身体への負担を抑えてリハビリしたい人

マシンピラティスは、第一次世界大戦中の負傷兵のリハビリのために考案されたエクササイズです。
そのため、身体への負担を最小限に抑えながら、弱った筋肉を安全に強化するのに非常に適しています。マシンのスプリングが重力から身体を解放し、関節などへの負荷を軽減してくれるため、怪我からの回復期にある人や、身体機能の改善を目指す高齢者でも安心して取り組むことができます。
リハビリ目的で身体を動かしたい人にとって、理想的な選択肢の一つです。

 

 

マシンピラティスを始める前に知りたいQ&A

マシンピラティスに興味を持っても、始める前には様々な疑問が浮かぶものです。
例えば、身体が硬くても大丈夫なのか、どのくらいの回数通えば効果が出るのかといった点は、多くの人が気になるところでしょう。ここでは、マシンピラティスを始める前に解消しておきたい、よくある質問にQ&A形式で答えていきます。
レッスンを受ける前に、不安を解消しておきましょう。

 

Q. 身体が硬くても大丈夫?

身体が硬いと感じている人でも、全く問題ありません。
むしろ、そのような人にこそマシンピラティスはおすすめです。マシンのサポート機能を使えば、無理な力を使わずに筋肉や関節の可動域を広げることができます。
レッスンにはストレッチの要素も多く含まれており、継続することで徐々に柔軟性が高まっていきます。
自分の身体の状態に合わせて負荷を調整できるため、痛みを感じることなく、心地よく身体を伸ばしながら柔軟性を養うことが可能です。

 

Q. ダイエット目的でも効果はある?

マシンピラティスは、直接的に体重を落とすことよりも、ボディラインを引き締める効果が期待できるエクササイズです。
インナーマッスルを鍛えることで基礎代謝が向上し、エネルギーを消費しやすい、痩せやすく太りにくい身体作りにつながります。体重の数値に大きな変化がなくても、姿勢が改善され、お腹周りや背中がスッキリするなど、見た目の変化を実感しやすいでしょう。
有酸素運動と組み合わせることで、さらに高いダイエット効果が期待できます。

 

Q. 生理中でもレッスンを受けられる?

生理中でもレッスンを受けることは可能です。
ただし、体調は個人差が大きいため、自身の身体と相談することが最も重要です。
適度な運動は血行を促進し、生理痛の緩和につながることもあります。
しかし、気分が優れなかったり、腹痛がひどい場合は無理をせず休みましょう。レッスンに参加する場合は、事前にインストラクターに生理中であることを伝えておくと、腹圧をかけすぎないポーズに変更するなど、配慮してもらえるので安心です。

 

 

まとめ

マシンピラティスは、専用マシンが身体をサポートしてくれるため、運動初心者からリハビリ目的の人まで、幅広い層におすすめのエクササイズです。
インナーマッスルの強化や姿勢改善、心身のストレス軽減など、多くのメリットが期待できます。価格が高いというイメージがあるかもしれませんが、それに見合った効果を実感できるでしょう。

 

 

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【著者情報】

東田 雄輔

– 資格

・NSCA-CPT(全米エクササイズ&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)
・JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者)
・NASM-PES(全米スポーツ医学協会認定パフォーマンス向上スペシャリスト)
・NASM-GFS (全米スポーツ医学アカデミー認定ゴルフフィットネススペシャリスト)
・IASTM SMART TOOLs
・PRI Postural Respiration 修了
・PRI Pelvis Restoration 修了
・PHI pilates ACTs

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