マットピラティスとは?効果やメリット、マシンピラティスとの違いを解説

目次

マットピラティスは、マットの上で自重を利用して行うエクササイズで、身体のコアを鍛え、しなやかな身体作りや動ける身体を目指すものです。
この記事では、マットピラティスの具体的な効果やメリット、マシンピラティスとの違い、そして初心者でも自宅で簡単に始められる方法について詳しく解説します。

これからピラティスを始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

マットピラティスとは?自重で身体の軸を整えるエクササイズ

マットピラティスとは、ピラティス専用のマットの上で行うエクササイズの一種です。
自身の体重を負荷として利用し、体幹やインナーマッスルを強化することに重点を置いています。正しい呼吸法と連動させながら身体を動かすことで、背骨や骨盤の位置を整え、身体全体のバランスを向上させることを目指します。
特別な器具を必要としないため、場所を選ばずに手軽に始められるのが特徴です。

 

マットピラティスで期待できる3つの効果

マットピラティスを継続することで、身体に様々な良い変化が期待できます。
特に、体幹の強化による姿勢の改善、インナーマッスルの引き締めによるしなやかなボディラインの形成、そして深い呼吸による心身のリフレッシュといった効果が挙げられます。
これらの効果は、日常生活の質の向上にもつながるため、多くの人にとって魅力的なエクササイズといえるでしょう。

 

体幹を鍛えて美しい姿勢を手に入れる

マットピラティスは、身体の深層部にあるインナーマッスル、特に体幹を効果的に鍛えるエクササイズです。
背骨や骨盤を支える筋肉が強化されることで、身体の軸が安定し、猫背や反り腰といった姿勢の崩れが改善されます。エクササイズ中に正しいポーズを意識し維持することで、身体の使い方の癖に気づき、日常生活の中でも自然と美しい姿勢を保つ意識が高まります。
安定した体幹は、腰痛の予防や軽減にも役立ち、機能的で美しい身体の土台を築きます。

 

インナーマッスルを強化ししなやかなボディラインへ

マットピラティスのエクササイズは、身体の表面にある大きな筋肉(アウターマッスル)ではなく、内側にあるインナーマッスルに重点的にアプローチします。
このインナーマッスルを鍛えることで、筋肉が過度に肥大化することなく、身体が内側から引き締まります。その結果、ウエストラインがすっきりしたり、細くしなやかな手足になったりと、女性らしい流線的なボディラインへと導かれます。
ピラティスの基本となる動きは、関節の可動域を広げ柔軟性を高めるため、より伸びやかで美しい身体作りが可能です。

 

呼吸を意識することで心身ともにリフレッシュできる

ピラティスでは、胸を大きく広げて行う「胸式呼吸」という独自の呼吸法を用います。この呼吸のやり方は交感神経を適度に刺激し、頭をすっきりとリフレッシュさせる働きがあります。
エクササイズ中は常に呼吸と動きを連動させるため、自然と集中力が高まり、目の前の動きに意識を向けることができます。
また、身体だけでなく精神的なバランスも整えることができるため、心身両面からのリフレッシュが期待できます。

 

マットピラティスを始める3つのメリット

マットピラティスには、初心者でも気軽に始めやすい多くのメリットがあります。
特別なマシンを必要としないため、マット1枚あれば自宅でも実践でき、費用を比較的安く抑えられる点が大きな魅力です。
また、自重を利用するため自分の体力に合わせて負荷を調整しやすく、無理なく続けられるのも利点といえるでしょう。

 

マット1枚あれば自宅で手軽に始められる

マットピラティス最大のメリットは、その手軽さにあります。
必要なものはピラティスマット、あるいはヨガマット1枚だけで、広いスペースも必要ありません。ジムやスタジオに通う時間がなくても、自宅のリビングなどで気が向いた時にすぐ実践できるのが魅力です。
最近ではオンラインレッスンも充実しており、インストラクターの指導を受けながら本格的なエクササイズを体験することも可能です。
自分のライフスタイルに合わせて、無理なく生活の中に運動を取り入れることができます。

 

費用を抑えやすく継続しやすい

マットピラティスは、他のエクササイズと比較して費用を抑えやすい点も大きなメリットです。
専用マシンを使用するピラティススタジオに比べて、マットピラティスのグループレッスンは比較的安い料金設定になっていることがほとんどです。
また、自宅で始める場合の初期投資はマット代のみで済むため、経済的な負担が少なく済みます。
費用面でのハードルが低いことは、エクササイズを長期間継続する上で非常に重要な要素となり、始めやすさだけでなく続けやすさにもつながります。

 

自分のペースで難易度を調整できる

マットピラティスは、自分の体重を負荷として利用するため、動きの範囲や回数、スピードを自分でコントロールすることで、エクササイズの難易度を自由に調整できます。体力に自信がない初心者や運動から長く離れていた人でも、無理のないレベルからスタートすることが可能です。
そして、身体が慣れてきて体力がついてきたら、徐々に動きを大きくしたり、より挑戦的なポーズに移行したりと、自分の成長に合わせてステップアップできます。
この柔軟性が、挫折することなく長く続けられる秘訣です。

 

 

マシンピラティスとの違いは?それぞれの特徴を比較

ピラティスには、マットの上で行う「マットピラティス」と、専用のマシンを使う「マシンピラティス」があります。
マットとマシンでは、使用する器具や身体へのアプローチ方法、レッスン料金などに違いがあり、それぞれの特徴を理解することが自分に合った選択をする上で重要です。
ここでは、マットピラティスとマシンピラティスの違いを詳しく比較し、解説します。

 

使用する器具の違い:自重かマシンか

マットピラティスとマシンピラティスの最も明確な違いは、使用する器具の有無です。
マットピラティスは、その名の通りマットの上で自重のみを利用してエクササイズを行います。

一方、マシンピラティスでは「リフォーマー」と呼ばれるベッド型の器具をはじめ、キャデラック、チェア、バレルといった様々な専用マシンを活用します。
これらのマシンにはスプリングが付属しており、その力を借りることで動きをサポートしたり、逆に負荷を強めたりすることが可能です。
身体の状態に合わせて負荷を細かく調整できるのがマシンの特徴です。

 

アプローチ方法の違い:身体全体か特定の部位か

エクササイズによるアプローチ方法にも違いが見られます。
マットピラティスは、マシンの補助がない状態で自重を支えながら動くため、身体全体の筋肉を連動させ、バランス能力やコアの安定性を高めることに長けています。

一方、マシンピラティスは、マシンのサポートによって身体を安定させられるため、鍛えたい筋肉や改善したい部位にピンポイントでアプローチしやすいのが特徴です。
そのため、リハビリ目的や特定の身体の歪みを集中的に改善したい場合に適しています。
エクササイズの種類はどちらも豊富に存在します。

 

レッスン料金の違い:比較的安価か高価か

レッスン料金にも差があります。
マットピラティスは、スタジオで開講される場合、大人数でのグループレッスンが主流であり、比較的リーズナブルな料金で受講できる傾向にあります。

一方、マシンピラティスは、高価なマシンを導入していることや、安全で効果的な指導のためにマンツーマンまたは少人数制のレッスンが基本となるため、料金は高めに設定されていることが一般的です。
費用を抑えて始めたい場合はマットピラティス、専門的な指導を受けたい場合はマシンピラティスが選択肢となるでしょう。

 

 

あなたはどっち?マットピラティスがおすすめな人の特徴

マットピラティスとマシンピラティスの違いを理解した上で、どちらが自分に合っているか迷うかもしれません。
ここでは、特にマットピラティスをおすすめしたい人の特徴を具体的に解説します。
運動初心者の方や、自分の身体とじっくり向き合いたい方、自宅で手軽にトレーニングを続けたい方は、マットピラティスから始めてみるのが良い選択肢となるかもしれません。

 

運動が苦手な初心者や体力に自信がない人

マットピラティスは、自分の身体一つで始めることができるため、運動経験が少ない初心者や体力に自信がない人に特におすすめです。
マシンを使わない分、自分の筋力や柔軟性に合わせて動きの大きさや回数を細かく調整できます。
インストラクターの指導のもと、まずは簡単な動きから始め、徐々に身体を慣らしていくことが可能です。自分のペースで無理なく取り組めるため、運動に対する苦手意識を克服し、体を動かす楽しさを見つけやすいエクササイズといえます。

 

自分の身体と向き合いながらエクササイズしたい人

マシンのサポートがないマットピラティスは、自分の身体の感覚をより繊細に感じることができます。
エクササイズを行う中で、どの筋肉が使われているのか、骨盤は正しい位置にあるかなど、常に自分の身体の内側に意識を向ける必要があります。

この過程を通じて、身体の歪みや使い方の癖に自ら気づき、修正していく力が養われます。
自分の身体と対話し、コントロールする能力を高めたい人にとって、マットピラティスは非常に効果的なエクササイズです。

 

スキマ時間を使って自宅でトレーニングしたい人

マットピラティスは、マット1枚分のスペースさえあればどこでも実践できるため、多忙な生活の中で運動習慣をつけたい人に最適です。スタジオへの移動時間が不要なので、朝の出勤前や夜の就寝前など、わずかなスキマ時間を有効活用してトレーニングができます。
オンラインレッスンなどを利用すれば、正しいやり方を学びながら自宅で継続することも難しくありません。
自分のライフスタイルに合わせて手軽に組み込める点が、自宅トレーニングを希望する人にとって大きな魅力です。

 

 

初心者でも安心!マットピラティスの基本的なやり方

マットピラティスを始めるにあたって、難しそうだと感じる初心者の方もいるかもしれません。
しかし、基本となる呼吸法と正しい姿勢のポイントさえ押さえれば、誰でも安全に始めることが可能です。ここでは、全ての動きの土台となる「胸式呼吸」と「ニュートラルポジション」という基本のやり方について解説し、自宅でできる代表的なエクササイズを紹介します。

 

まずはピラティスの基本となる「胸式呼吸」をマスターしよう

マットピラティスにおいて最も重要な基本は、胸式呼吸です。

この呼吸法は、肋骨を広げるように鼻から息を吸い込み、口から細く長く息を吐き出すのが特徴です。
この呼吸法により、体幹部のインナーマッスルが常に使われる状態になり、身体の軸が安定します。
エクササイズ中は常にこの呼吸を続けることで、動きの質が高まり、効果を最大限に引き出すことができます。

 

正しい姿勢の土台となる「ニュートラルポジション」

ニュートラルポジションは、ピラティスを行う上での基本となる姿勢です。
これは、仰向けに寝た状態で、骨盤が床と平行になり、背骨が自然なS字カーブを描いている状態を指します。
具体的には、腰とマットの間に手のひら一枚分程度の隙間ができるのが目安です。このポーズをとることで、関節や筋肉への負担が最も少ない状態でエクササイズを始めることができます。
全ての動きはこのニュートラルポジションから開始し、この状態に戻ることを意識することで、身体の歪みを整え、正しい骨格のアライメントを身につけていきます。

 

自宅で挑戦できる代表的なエクササイズ3選

基本の呼吸と姿勢を覚えたら、代表的なエクササイズに挑戦してみましょう。

 

ハンドレッド

初心者におすすめの種類として、まずはお腹周りを引き締める「ハンドレッド」があります。
これは仰向けで頭と肩を少し上げ、腕を上下に細かく動かしながら100回呼吸するエクササイズです。

こちらの記事を見てぜひ行ってみてください。
ピラティスの「ハンドレッド」のやり方と効果、できない原因について

 

ロールアップ

次に、背骨を一つひとつしなやかに動かす「ロールアップ」があります。
仰向けからゆっくりと上体を起こしていく動きで、体幹の強化と背骨の柔軟性を高めます。

こちらの記事を見てぜひ行ってみてください。
ピラティスの「ロールアップ」のやり方と効果、できない原因について

 

ショルダーブリッジ

最後に紹介するのはショルダーブリッジです。
仰向けに寝て、肩と足で体全体を支え、下半身を中心とした筋肉を鍛えるエクササイズです。

こちらの記事を見てぜひ行ってみてください。
ピラティスの「ショルダーブリッジ」のやり方と効果、できない原因について

 

 

マットピラティスに関するQ&A

マットピラティスを始めるにあたって、様々な疑問が浮かぶかもしれません。
ここでは、初心者が抱きやすい質問とその回答をまとめました。効果を実感するまでの頻度やヨガとの違い、身体が硬いことへの不安など、よくある疑問を解消します。
インストラクターの養成コースで学ぶような専門的な話ではなく、気軽に始めたい方が知りたい情報を中心に解説します。

 

Q. 効果を実感するにはどのくらいの頻度で続ければいい?

マットピラティスの効果を実感するためには、継続することが最も重要です。

理想的な頻度としては、週に2〜3回行うことが推奨されていますが、難しい場合は週1回からでも問題ありません。
大切なのは、無理のない範囲で自分の生活リズムに組み込み、習慣化することです。最初は短時間でも良いので、定期的に身体を動かすことを心がけましょう。
継続することで、少しずつ身体の変化に気づけるようになり、姿勢が良くなったり、身体のラインが引き締まったりといった効果を感じられます。

 

Q. ヨガとの具体的な違いは何?

マットピラティスとヨガは似ているように見えますが、その起源や目的、呼吸法に違いがあります。
ピラティスは、第一次世界大戦中に負傷兵のリハビリのために開発されたエクササイズで、体幹の強化や正しい身体の使い方を習得することに重きを置いています。

呼吸法は、交感神経を活性化させる「胸式呼吸」を用います。
一方、ヨガは古代インド発祥の修行法で、ポーズと呼吸法、瞑想を通じて心と身体の調和を目指します。
呼吸法は、副交感神経に働きかける「腹式呼吸」が中心となります。

 

Q. 身体が硬くても問題なくできる?

身体が硬いと感じている人でも、マットピラティスを始めることに問題はありません。むしろ、身体が硬い人こそ、ピラティスによって柔軟性を高める効果が期待できます。
ピラティスのエクササイズは、最初から完璧なポーズを目指す必要はなく、自分の現在の可動域の中で、無理なく正確に動かすことが重視されます。
継続していくうちに、徐々に関節の可動域が広がり、筋肉の柔軟性も向上していくのを実感できます。
多くの初心者向けクラスでは、身体が硬い人でも取り組みやすいように配慮されています。

 

まとめ

マットピラティスは、マット一枚あれば自宅で手軽に始められるエクササイズです。
自重を利用して体幹やインナーマッスルを鍛えることで、姿勢改善やしなやかなボディラインの形成といった効果が期待できます。費用が安く、自分のペースで難易度を調整できるメリットがあるため、運動経験の少ない初心者にも適しています。
この記事で紹介した基本のやり方やマシンピラティスとの違いを参考に、健康的な身体作りの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

 

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【著者情報】

東田 雄輔

– 資格

・NSCA-CPT(全米エクササイズ&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)
・JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者)
・NASM-PES(全米スポーツ医学協会認定パフォーマンス向上スペシャリスト)
・NASM-GFS (全米スポーツ医学アカデミー認定ゴルフフィットネススペシャリスト)
・IASTM SMART TOOLs
・PRI Postural Respiration 修了
・PRI Pelvis Restoration 修了
・PHI pilates ACTs

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